うつ病患者への周りの対応の仕方
こんにちは、羽毛です!
今までは当事者が役立つという目線でエントリーを書いてきましたが、今回は「周りの人はどう接したらいいのか?」について書いていこうと思います。
当事者もどうすればいいか分からないのと同時に、周囲もどう接すればいいのか迷うことがあると思います。
「頑張れって言っちゃいけない」「甘えてると言っちゃいけない」ってのは知ってるけど…他にどんなことをしたらいいの?という方に向けて、
私の経験した嫌だったこと&嬉しかったことと、少し書籍も読んだのでその知識と織り交ぜながら書いていこうと思います!
※しかし対応の仕方は人それぞれだと思います。
参考程度にしていただければと思います。
あくまで私の場合についてですのでご承知おきください。
それでは、どうぞ!
こうして欲しい&して欲しくない!
普通に接して欲しい(励まさない、指示しない)
落ち込んでいる人を見るとつい自然と励ましたくなりますが、励まされることによって、自分のダメさをより自覚して落ち込んでしまうことがあります。
私は励ましの言葉ではないですが、みんなで囲われて「つらいよね、よく眠れないし、色々考えちゃうよね」とこちらが相談していない時にふいに言われて、「ああ、私は病人なんだな…」と思い知らされて苦しかったです。(相談されている場合は、それに共感してあげてください。)
嬉しかったのは、上司に状況報告を長文で送った時に、変に励まさず、「そっかー、了解」といつも通りのリアクションをしてくれたことです。
また、「ああしたら?」「こうすれば?」というアドバイスも無気力な時に言われても苦しいだけです。
けれど、役に立つアドバイスもあるので、言い方次第でしょう。
その人が今は責められていると、被害妄想的になっていたり、無理矢理頑張ろうとしても頑張れない状況である、ということを念頭に置いて、本当に絶対に必要なアドバイスなのか考えて欲しいです。
また、上記同様、相談された場合は共感し先程のことを踏まえつつ、強要しないように、答えるのがベターだと思います。
回復してきても軽視しない
私の経験談ですが、「体調どう?」と友人からLINEで聞かれた時、こっちは必死で気分転換のために外に出たりしているから「今日は友達の家に行くよ」と伝えると、「なんだ元気してるじゃん🤗」と悪気もなく言われ、(「回復してよかったね」という意味で言ってるかもしれないけど)軽視されてる様に感じてすごく辛かったです。
うつ病患者が必死で普通を取り戻そうと頑張ってる時に「なんだできるじゃない」「会社行けそうだね」と言われるのも、めちゃくちゃ頑張ってるのを毎日毎日やらないといけないのか…と心にひどく重い石を置かれるようでしんどいと思います。
大きな決断をさせない
これは私が経験して、そして失敗したのですが、うつ病の人は「もう会社辞める」「別れる/離婚する」など大きな決断をしがちです。私はうつ状態の方に一方的に別れを告げられてしまって、それを止めることが出来ず、今どうしてるのかとても心配しています。
「そういうことは元気になってから考えよう」と伝えるのがいいかと思います。
冷静な判断が出来るようになってから、一緒に話し合って決めるようにしましょう。
無理矢理外に連れ出そうとしない
私は母親(しかも毒)に気分転換にご飯行こうとか、旅行に行こうと誘われました。
日常生活を送るだけで精一杯なのに、旅行どころか外食も不安で、そっとしておいて欲しかったので断りました。
誘うなら、行かなくてもいいという選択肢を添えてもらえると、とってもありがたいです。
無理に明るく振る舞わない
これは普通に接すると、同じなのですが、空気が悪くなるから、とか、こっちが元気出いれば!という考え方は、こちらの「自分は何も出来ない、ただのクズだ」「自分は周りを暗くしている」と思ってしまうだけです。
大丈夫、絶対に治る病気だからと言って欲しい
抑うつがひどい時は、もう一生このままなのじゃないか、と不安になります。しかしうつ病は中枢神経系の病気なので、きちんと治療すれば治ります。(正しい言葉で言うと、寛解します。)
「絶対に治る」「私がついているからね」という言葉は励みになります。
自殺しそうな時は寄り添って欲しい
「死んじゃだめだよ、生きたくても生きられない人もいるのに」とか最悪ですね。。
「○○がいるから私は幸せに感じているよ」「○○のおかげで今の私がいるんだよ」と繋がりを作るのが効果的かもしれません。
寄り添って話を聞いてあげるのもいいでしょう。
ただただ止めたり、余計な精神論はやめましょう。
家族や友人も苦しいのは分かります
いつまでもこの状態が続くのではないか、ずっと落ち込んでいて大丈夫なのか。
些細なことで相手を傷つけてしまうのではないか…
けれども少なくとも上記のことを理解してくだされば、(全員がそうとは限りませんが)とてもありがたく感じます。
どうかご協力をお願いいたします。
(参考書籍:西村由貴『うつ 家族はどうしたらよいか』池田書店 2007)
うつ病の人の気持ちがわかる本 (こころライブラリーイラスト版)
- 作者: 大野裕,NPO法人地域精神保健福祉機構(コンボ)
- 出版社/メーカー: 講談社
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自助グループや、無料電話相談などを利用してみるのもあり
地域によっては、うつ病を持つ家族や友人が集まる自助グループがあります。
「○○(自治体名)うつ 家族 自助グループ」などで検索してみてください。
また、無料の電話相談を利用するのも良いかもしれません。
対応の仕方だけでなく、配慮していることを労ってくれると思います。
なんでも相談のできる、365日24時間やっていて無料のよりそいホットラインをご紹介しておきますね。
ガイダンスが流れたら1番を押してください。
また、こちらではLINEによる相談も時間、曜日限定で行われています。
電話が苦手な方はこちらをどうぞ。
どちらもとても混んでいてなかなか繋がりにくいと思いますが、
人に話を聞いてほしい場合は是非利用してみてください!
まとめ
いかがだったでしょうか。
まず、うつ病患者への対応の仕方と書きましたが、「対病人」ではなく「対個人」として、「その人」として接していくのが大前提です。
その人のキャラクターや性格、傾向などを配慮して、「こうして欲しい&して欲しくない!」を参考にしていただければと思います。
また、どんな病気か理解するために、周囲が勉強するのも大切です。
配慮する側がする面倒なのか、と言われてしまうと、大変恐縮ですが、
ただこの記事を読んでくださっているということは、対応に何かしらの困り感があるからではないでしょうか。
まずはうつ病(だけに限らず色んな病気)を理解する努力をしていただけると
こちら側としては大変安心し、信頼し過ごすことができます。
困ったことがありましたら、当方twitterをやっておりますので(@estrella_NNN)そちらにDMしていただくか、こちらのコメント(ただし全員に見られてしまいます)にお書込みください。
あなたと、うつ病患者であるその方のどちらもが無理をせず、穏やかに過ごせることを願っています。
それでは、今回はここまで。
次回は「会社や周囲に病気や障害を理解してもらうためにできること」について
書いていこうと思います。
今後とも、「生き残れ!マンボウちゃんズ」と羽毛をよろしくお願いいたします。
暑さに負けないぞー!(皆様も熱中症にはご注意を)